再生医療(PDF-FD療法)を始めました

再生医療
再生医療とは、人体が本来持っている自己回復能力をうまく引き出して治療する医療の事を指します。ノーベル賞のiPS細胞や、大谷翔平選手がPRP療法を受けたことでも有名ですのでご存知の方も多いかと思います。PDF-FD
大谷選手が受けたPRPとは、多血小板血漿(platelet rich plasma)の略で、PRPには、PDGF・TGF・VEGFといった豊富な成長因子が含まれ、抗炎症作用や組織修復作用を持っています。当院では、このPRPをさらに濃縮し、フリーズドライ加工したPDF-FD®療法(PFC-FD)を行っています。PDF-FD®は、PRPに比べて、成長因子を約2倍多く含んでおり、6か月間の長期保存が可能です。治療効果の増強が期待でき、保存期間が長いため投与間隔を調整して治療効果を持続させることができます。PDF-FD®療法に期待される効果
・効果は平均で1~2か月程度で出てきます。持続効果は半年から1年ほどです。
・約7-8割の方に効果があると報告されています。
この持続力を活かし、症状が抑えられている間にリハビリテーションを行い、運動機能の改善へとつなげることが重要です。当院では治療費用に1ヶ月分の基本的なリハビリテーションが含まれております。追加でリハビリテーションを重点的に行いたい方は、健康保険を使用してリハビリテーションを行うこともできます。PDF-FD®療法の流れ
1
問診・診察
診察・診断により、PDF-FD®療法の適応があるかどうかを確認いたします。適応がある場合、治療についてご説明させて頂き、実際に受けて頂くかご判断頂きます。2
採血
当院で採血を受けます。患者様から約50mlの血液を採取し、加工センターに送ります。
患者様に特別な準備は基本的に必要ありません。
※このタイミングでPDF-FD®療法のお支払いが発生致します。3
PDF-FD®の作成
加工センターに届けられた血液から成長因子のみを抽出し、その後凍結乾燥します。成長因子成分の含有量やその働きに対して、この凍結乾燥技術による影響はなく、生理食塩水で溶くことで元の状態へと戻すことができます。

4
患部へ注入
採血からおよそ3週間程で、当院にPDF-FD®が届きます。注射のタイミングで凍結乾燥されたPDF-FD®を生理食塩水で液体に戻します。液体に戻したPDF-FD®を患者様の患部へ注射することでPDF-FD®療法は完了となります。

PDF-FD®療法の適応疾患
変形性関節症、軟骨損傷、関節炎
腱・靭帯損傷 、捻挫、骨折、偽関節
腱炎、腱付着部炎、腱鞘炎
筋炎、筋膜炎
頸部痛、首下がり症候群など

安全性
患者様ご自身の血液をもとに製造されるため、他人の組織を使うような治療や薬物による治療と比べると、アレルギー、拒絶反応や感染症リスク、その他の副作用が少ない治療と言えます。
新しい治療ですので、長期間観察した臨床データはありません。したがって今後新たな危険性が発見される可能性が無いわけではありませんが、その可能性は低いと考えられています。

副作用
注射後、翌日から約2割~3割の方に、注射した場所の痛みと腫れが出ることがあります。それ以外の大きな副作用は、今のところ報告されていない安全な治療法です。PDF-FDは従来のPRPに比べて、「痛み・腫れ」などの副作用の原因となる白血球を効率的に除去することができるため、よりリスクを軽減した治療法です。

簡便性
手術や入院といった負担がなく、注射を受けた日に歩いて帰ることが可能です。お仕事が忙しい方も安心して治療を受けることができます。

PDF-FD®療法が受けられない方
・現在、過去に悪性腫瘍を患っている方
・右記の感染症の方:HIV(ヒト免疫不全ウイルス)・HBV(B型肝炎ウイルス)・HCV(C型肝炎ウイルス)・梅毒・HTLV‐1(ヒト T 細胞リンパ指向性ウイルス 1 型)など
・その他、医師が不適当と判断した場合
治療中のご病気がある方は、あらかじめ主治医にご相談していただきますようお願いいたします。当院では、専門外のご病状の判断はできかねますので、治療をお断りさせていただく場合がございます。

※ご希望に応じて複数箇所に注入することも可能です。製剤の量や適応部位などにより、実施可能かどうか検討が必要ですので、医師と相談してください。
※注射当日の入浴は避け、注射部は清潔に保ってください。注射後数日間は、長時間の入浴、サウナ、運動、飲酒を避けてください。注射部位が腫れたり、痛みが強くなる場合があり、症状が悪化する可能性があります。

治療の長所・メリット
・自分の血液を使用するので副作用が少ないです。
・軟骨や靭帯などの自己修復が難しいと言われる組織でも、修復を促すことが期待できます。
・何度でも受けることができます。
・関節、筋、腱、靱帯など運動器の大半に対して治療を行うことができます。
当院ではエコーを用いて注射を行うので損傷を受けている組織により正確 に注射をおこなうことができます。

治療の短所・デメリット
・保険がきかないので高額です。
・病状の程度により効果に差があります。残念ながら全ての人に効果があるわけではありません。
・効果が一生続く訳ではありません。
薬物治療や手術療法と比較すると臨床試験のデータが少ないですが、有効性・安全性に関するデータは急速に集まっています。

費用について
PDF-FD
税込165000円(採血・検査費用込)
一度の採血で作成できるPDF-FDは2-4回に分けて注射でき、何回に分けても同じ料金です。PDF-FD療法については健康保険の適応がないため自由診療となります

(※確定申告の際の医療費控除の対象に該当するため、領収書は必ず保管して下さい。紛失してしまった場合、申し訳ありませんが、再発行はできません。)

参考
PRP
3万円~5万円/回
平均5回施術。追加治療の必要性がある場合もあります。

APS
40万円/回
作成までに複雑な工程があり、十分な量を作成できない可能性があります。

培養幹細胞治療
150万円
手術が必要です。合併症や治療効果に関する知見が充分ではありません。

※治療に関する権利
・治療を受けることも、受けないことも個人の自由に基づき、選択していただけます。万が一、血液採取後、投与前にキャンセルされる場合、返金は致しかねますので、ご容赦ください。注射後に薬剤の除去はできませんので、ご留意ください。
(PDF-FDオーダー後は、注射されなかった場合でも、製剤の作成費用は発生いたしますので、返金は致しかねます)
・治療に関する情報の詳細を知る権利があります。

※PDF-FD療法にあたり、下記留意事項がございます。
・体調の良くない場合や、血液の状態によっては、ごく稀に作製が出来ない場合もあります。その際には再度採血をお願いする場合があります。
・医療機関から血液輸送時に破損した場合、再度採血をしていただく必要があります。
・保存期間を過ぎた場合は、誠に申し訳ございませんが、破棄させていただきます。